武蔵野美術大学卒業制作展 終了しました!

「大きなオナホールくん」

 

2017年1月19日~22日、武蔵野美術大学にて、『大きなオナホールくん』という立体作品を展示しました。

なんとこの作品…動いて、喘いで、あげく噴水が上がる!

という、超豪華仕様

 

 直接来てくださった方も、音声が聞き取りづらかったりしたかもしれません。

しかしNO PROBLEM!!ちゃんと綺麗に音声を合成したものをYOUTUBEに載せました\(*T▽T*)/寝息も最後まで入ったノーカットスペシャルエディションです!!

 

 

 

オナホールくんの、『キミを楽しませたかな♡』というセリフの後の……アレが、個人的に気に入っている部分。チェックしてみようw

 

 

 

 

 

たくさんのお客様に鑑賞して頂いて、楽しく、また勉強になりました!

 

この作品のテーマは、

「支配されることなく、神聖さと自由さを失わないもの」

 

というものでした。

 

性的な魅力を持つものが、規制されたり、犯されたりするのではなく、自由に楽しく振舞える世界。そういった世界へ思いを馳せた作品で…

 

たとえば、サンバのお姉さんはセクシーな衣装を着ていますが、その人たちの魅力は、その人たちが自由で楽しんでいるからこそ、発揮されるものだと思うのです。性的だからと、犯されたり(支配されたり)、規制されてしまってはその輝きや神聖さは失われてしまいます。

 

オナホールくんは、大きくなったことで、支配を受ける“物”という状態から逃れ、また擬人化されることで意思を持つようになりました。

自由になったオナホールくんは、気の向くままに時を過ごし、楽しく揺れたり、歌い、眠くなったら、寝てしまいます。

人が乗ることも出来ますが、乗っている方が振り回されるような逆転感や、カタルシスがあります。

「乗った人のほうが賢者タイムになる…」という、鑑賞者さんのコメントが秀逸でしたw

 

…意外で、嬉しかったのは、結構みんなオナホールくんに乗ってくれたんだよね!

もしかしたら、作品というよりもアトラクションに近かったかもしれないけれど、まったく構わない。

まずは、鑑賞者さんと作品が、関わることが大事だと思うから。とっかかりができれば、自然と、何か感情がわいてくるはずだから。

 

展示のあとTwitterのDMで、

 

『(自分がオナホールくんに乗っている)動画を何回も観て、不思議な気持ちになっています。客観的にああいった自分の姿を見ることはそうそうありませんので…』

 

というご感想を頂いたのだけれど、なんだかすごく嬉しかった。

 

理解しきれなくて、不思議だけれど、どうしようもなく気になってしまう。

それってとても良い距離感だと思う。

一番、魅力を感じているときの、距離感だと私は思う!

 

 

いやしかし大きなオナホールくん、

…本当に奇跡的に完成したなぁ…

 

今回は、初めてのことに沢山挑戦した。

 

人が乗るから、強度を出すためにFRP(プラスチックの裏からガラスを貼って強くしたもの)で作ったし、そもそもこんなに大きい立体造形は初めてだった!

 

あと、プログラミングで大きい乗り物や噴水ポンプを動かすために、大きい電圧を扱ったし、それに伴い安全装置の勉強もした…

しかも、なんだかんだ、自分でプログラミングした装置が、少しの問題も無く動作したことって…今までなかったんですよね。

よく動いたなぁと思う。

 

制作で困っているとき、毎回、神の啓示のようにひらめきがあって、いくつもの問題を乗越えることが出来た。

過去の制作で自分がつまづいた経験や、人が教えてくれたこと、読みかじっていた文章の知識が、役立ってくれたんだよね。

そういう意味でも、卒業制作にふさわしい、4年間の集大成になりました。

 

そして、私がどんなに武蔵野美術大学というものに育ててもらったのか、実感するきっかけにもなりました。

実はオナホールくん、大学の校友会から、卒業制作用に10万円の奨学金を頂いているのです。

全校生徒の4年生を対象としていて、応募者の中から何人かが選んでもらえるというもの。

 

オナホールくんなんてキテレツなものが、お年寄りの多い、上品で王道を大切にしそうな方々に受け入れられるはずがない…と思っていたのですが、少しでもこの作品への思いを伝えようと、見やすいプレゼン道具を用意して、本を読んでコンセプトも深めて、面接に挑んだ。

 

そうしたら、面接官の方々、本当に真剣にプレゼンを聞いてくださった。

 

興味を持って質問もしてくれた。

なんか…ムサ美って、懐が深いんだなぁと思いました。思えば、ムサ美からは色々と援助をしてもらった。授業料も、奨学金でかなり減額して貰っていたし…。

工具や、資材、パソコン室と、役に立つお気に入りの場所も沢山あった。

 

私はわりと、何も言われなくても自分で勝手に研究するほうだったから、なんとなく、自分はひとりで成長してきたという思い込みが少しあった。

今は目が覚めて、武蔵野美術大学という場所に、心から感謝しています。

 

今回の制作のために、本当に、沢山の方の力を貸していただきました、有難うございました<(_ _*)> 

 

このあとは、暫く出展はお休みしようと思います。

また復活したら、作品をよろしくお願いします♪

 

 

~おまけ~

 

【オナホールくんと少年御殿の死闘ログ】

 

1月18日

【心と身体がバラバラのオナホールくん】

 

展示の前日。

先生たちが受賞作品を決める日。

オナホールくんが誤飲してポンプに異物が詰まり、絶頂できなくなる&原因不明の音ずれ!

何でこんなときにーー!!(これがなかったら奨励賞ワンチャンあったのでは…なんて…ことはないかぁ悔しい)

 

 

1月19日

【オナホールくん奇跡の復活】

 

取り合えず今回は動けばいいや😭と、完成を諦めたが、

展示初日の朝、神から啓示を受け音ずれの原因に気づく。

更にポンプも新しいものに取り替えることでオナホールくんが完全体に!!→その日の講評に間に合う

 

 

1月20日

【オナホールくん、インポテンツ発症】

 

展示2日目、音声を編集している隙にオナホールくんがイけなくなる。

通常

「アッアッ!アアア~~ッッ」→ピュルルル→「………ふぅ……」

のところ、

「アッアッ!」→「………ふぅ……」

となる。

少年御殿による甲斐甲斐しい看病により、2時間ほどでオナホールくんは精力を取り戻す。

 

 

1月21日

【オナホールくんの吐精量が異常値を記録】

 

この日からオナホールくんがやたら床に水を漏らすようになる。10分おきくらいに床掃除をする

(使ってない側の水槽が満杯になってました。すみませんでした。)

 

 

1月22日

【オナホールくんがイきっぱなしになる】

 

「アッアッーーッッ」という台詞を司る基盤に、私が誤って水滴を垂らしてしまう。

オナホールくんがキマってしまいイきっぱなしに!!

「アッアッーーッッ」 「アッアッーーッッ」 「アッアッーーッッ」という台詞が止まらない。

→暫く乾かしていたら直りました

 

 

そんなこんなで、毎日ハラハラしながらオナホールくんのお世話をしてた。

立場的にはオナホールくんの方が私より偉い……みたいだった。

 

今回、優秀賞受賞することは出来なくて、出来れば賞を捧げたい相手が居たので残念…。

1/18に直っていればなあ、と思うけど、直っていても受賞はダメだった気がする。

まだコンセプトも造形も、突き詰める余地がある…。

なので、また展示したいです。

 

ただ、想像以上に沢山の人に関心もってもらえて、その人たちの反応から学ぶこともあり、展示としてはかなり充実してました。

 

最終的に作品ってよりアトラクションになっていた気がするけど、「鑑賞者さんが関わってくれた」この事が第一歩だし、私がコンセプトだなんだって偉そうに語らなくても、オナホールくんにもコミニュケーションの力はあるからね。

 

鑑賞者さんとオナホールくんの時間、ってのも大切だから、私はそれを見守れて良かった。

 

それにしても、今まで電子工作系の展示で初日に間に合ったのって初めてな気がする。

 

あらゆる奇跡が積み重なって完成したから、もうこれ以上は望めない…神様やみんな有り難う、って気持ちで毎日在廊してました……

みんなお疲れ!!!

有り難う!!!